【越谷市】越谷市日本庭園花田苑にて新緑を愛でる

ジャーハン東越谷店でランチを食べた直後、友人と私は行く予定の場所があった。
しかし取り立て急ぐ訳でも無ければきっちりとした予定でも無い。
目的の場所に向かおうかとお店を出た辺りで
「そう言えばすぐ近くに花田苑って言う日本庭園があるんだよね、あれは、いい所だ…!」
と言い出した。
友人はそちらの場所が気に入っていたようで、そう言えば私は行った事が無いな、花田と言えばマルサンに行く時位のもんだし。
私は自ら進んで庭園には行くタイプでは無いが、以前もこの友人に誘われて新宿御苑や清澄庭園等に行ったりもしていたのでこれは良い機会だと思い行ってみる事にした。
併設しているこしがや能楽堂

花田苑の駐車場に車を停めて降りると、目の前にはこしがや能楽堂があった。
こちらの施設は花田苑に併設しており名称の通り能楽の舞台等が設置されている劇場である、特に屋外の能舞台は埼玉県で唯一との事。
越谷市に10年以上在住している方でもきっと行った事が無い方はたくさん居るだろう。
能楽堂はただ中を散策するだけの目的で入場はしていなさそうだったので立ち入る事はしなかったが、この記事を作成するにあたって能楽堂の公式HPを見て居たところふと既視感を覚えた。
「私、この場所知ってる...?」
記憶の糸を辿ると答えはすぐに出て来た、今から15年程前に衝撃を受けた楽曲「Fact - "A Fact Of Life (Boom Boom Satellites Rem」のMVだった。
概要欄でロケ地が紹介されている訳では無いし、調べて見てもソースは見つからなかったので絶対にここだと言う確証は無いが、後ろに描かれている絵画までが一致しているし多分ここで間違いないだろう。
ただし私は能楽には全く詳しく無いので、もしかしたら能舞台の背景には絶対にこの絵画を描く物だったりするのかもしれない。そうなってくれば話は別だけれどもね。
一時期毎日のように見ていたこのMVのロケ地がこんな近所にあったなんて...
私は胸が震えるような高揚感を覚えた。

先ほどの能楽堂の入り口から数十メートル歩道を南方向へ進むと花田苑入り口がある。
花田苑入り口

こちらが花田苑の入り口、隣の能楽堂と同様にTHE★NIPPONな、海外の方が喜びそうな雰囲気だった。
そう言えば去年行った清澄庭園も観光客の方でごった返してたなあ。

入り口部分には施設名が彫られた大きな自然石が置かれていた。
最近XとYoutubeでバズってる石バトルに投稿したい気持ちになったけれど、これは自然石じゃないのでコンプラ違反だろうし、そもそもステーキ石に勝てる訳が無い。
と、思ったらまさかの結果に愕然とした訳だけど。

期間が4月1日から9月30日とあるのでてっきり私はこの期間しか開いていない、つまりは1年のうち半分しか入れない施設なのだと思っていた。
が、実際は通年入れる施設で単に4月から9月いっぱいまでは平日5時土日祝日が7時までで、10月から3月末までは営業時間が変わるよって事だった。

花田苑には茶室があり定期的に茶会等が開かれていたりもする、そちら等を含めた案内板が施設の前に掲示されていた。

こちらの券売機で入園券を購入し、入り口のスタッフの方に渡して中に入るシステム。
それにしても入園券100円は安い(小学生未満は無料)
さらに一年のうち数日(みどりの日や埼玉県民の日、敬老の日等)無料開園の日もある。

入り口には今咲いている花を教えてくれている、6月だと有名どころはやはりアジサイだろう。

丁寧にスタッフの方に対応して頂き中に入るとそこは別世界だった。

入り口すぐの池の奥には生い茂る木々と共にアジサイの姿も見える。

花田苑はこんな感じで池を囲むように遊歩道が設置されている。

入園の際は紙のMAPも頂けた、植物の名称等も記載されているのでこちらを見ながら回ると捗るだろう。
すぐ近くにキャンベルタウン野鳥の森もあるので、そちらとハシゴしてみるなんてのも良いかも。

中央の池以外にもこんな小川も流れている、ケンケンパしたくなるような円柱の足踏み場が小川には置かれていた。

遠くに見えるのは能楽堂、こうして見ると思っていたよりも広い。

歩いていたら聞こえるか聞こえないか位の少量の音量で和っぽいBGMが聞こえて来た。
音の出どころを探すと、こんな感じでひっそり設置されていたスピーカーを発見。
最初人感センサーでもついているのかと思ったのだけれど、単に音量小さめで流してるから通った時のほんの一瞬しか聞こえないのだ。
ちなみにこのスピーカーは園内各所に配置されていて、どれも音量は同様にほんのりだった。

ハイチュウのゴミを発見。
こういう場所にゴミを捨てる心無い方はもし越谷在住だったら越谷から出ていってほしいし、本音を言えば現世から出て行って欲しい。


小川に沿って植えられている植物の中には花を咲かせている物もあった。

苔むした雰囲気有る石段。

石段の横の地面にびっしりと生えている植物がとっても気になった。
なんと言う植物だろう?
ただ、その答えを後で知る事となるのだが。

石段を上がりつつ能楽堂方面を眺める。
ここだけ見ると時代劇のワンシーンと言われても違和感が...ある。
ブルーシートの存在感、半端ないって。

船着き場を模した展示物。

船には乗るなと注意書きがされていた、もしかしたら過去に何人も心無い物がきっと乗ったりしていたんじゃないかとは思う。
ただ襟足がやけに長い髪型で、残価設定ローンで買ったアルファードを乗り回し丸亀製麺に出没するような家族連れは多分このような施設には普段来ないだろうし、たとえ無料開放の日だったとしてもまず来ないだろう。
なのでそんな輩は居ても年に1、2人程度だと...思いたい(希望的観測)

先ほど物凄い違和感を醸し出していたブルーシートだが、写真中央の街灯?のような物で隠して撮影するとイイ感じになった。

ただしちょっとずらすとご覧の感じになってしまうのだが。

中央の池越しに見る能楽堂。
花田苑は見て分かるように外周に高い木々を配置して外の景色が苑の中からはなるべく見えないように景観を作っている。
入る前は正直入場料100円だし越谷市の施設だしと少し軽く見てた気持ちがあったけれども、とんでもなかった。
花田苑は清澄庭園に勝るとも劣らない、と言うか私が清澄庭園を訪れたのは真冬だったので単純比較は出来ないけれども、私個人の感想としては清澄庭園よりもこっちの方が歩いてい楽しく感じた。

先ほどのブルーシートの橋の上から小舟を眺める。
梅雨の影響なのか、それとも夏の暑さで植物プランクトンや藻が活発だからか、池の水は緑茶のように濁っていた。

アーチ状の橋を眺めていると、こないだの真夜中散歩で渡った旧日光街道の矢立橋を思い出す。

花田苑内には茶室もあり茶会が開催されている。
数百円でお茶とお茶菓子が頂けるので興味がある方は参加して見るのも良いと思う、ただこういうのって着物で行かないとダメなんだろうか?

こちらが茶室。

タバコを吸うなとの注意書き。
注意書きがあるって事はここでタバコ吸ってる人間が過去に居たと言う事で、やっぱ世の中頭おかしい人が一定数いるんだなあと。

石に擬態したスピーカー、やっぱり音量はほんのり聞こえる程度。

苑の入り口から対角線で反対側の一番離れた場所辺りにトイレが設置されていた。
あと半分位だからここでトイレ休憩しときなよって感じの気遣いだろう。

トイレ辺りから池を眺める。

すぐ横には能楽堂、塀で能楽堂の方は目隠しされているけれども、能楽堂の方からはきっと植木の手入れをされているのであろう機械音が聞こえてきていた。

このスケール感は市が運営している施設とは思えない。

ここにも橋がかけられていた。

先ほど渡ったブルーシートの橋よりも大分新しい。
あちらの橋もいつかは補修されてこんな風になるのだろうか?

橋の上から眺める景色も素晴らしい。

能楽堂周りの植え込みは、体育会系営業マンのツーブロックレベルで綺麗に借り揃えられていた。

道にそって歩いていると藤棚があった。
あと1月ちょっと早く来ればきっと見ごろだっただろうと思うと、ちょっと時期を逃した感がある。

藤棚の前にはベンチが複数設置されていた、きっと藤棚が見ごろの頃にはここでのんびりと過ごす方がたくさんいらっしゃった事だろう。

能楽堂の塀の手前に何やら記念碑が幾つか設置されていた。

どちらも越谷ロータリークラブ関連の物らしいが、越谷ロータリークラブが何なのかを私はそもそも知らない。

外周を先へ進むと右手は竹林がずっと続いていた。
左方向に丘が見えたのでそちらへと進んでみる。

階段を上る。

階段の上の丘にも小川が流れていた。

その横にはこんな感じの水源ぽい小さな滝のような物があった。
少し眺めていたかったのだけれど、水辺と言う事でここら辺はヤブ蚊がかなり多く立ち止まっているとたちどころに手や足に複数匹が食いついて来た。
この日本来は花田苑に来る予定が無かったのもあって虫よけスプレー等を一切していなかった私達はなすすべも無く、足早に水辺付近を立ち去る事となった。

坂を下りて中央の池方向へと進む。

先ほど対岸から眺めた岩で彩られた川のような場所。

水族館とかでこういうインテリアの水槽を眺めるのが好きです。

景石六石と彫られた石、言葉の意味は分からないけどなんか凄そう。

羽音が聞こえ、音のする方に目をやると虫が居た。
細長いので最初はトンボかと思ったのだけれど、良く見たら交尾中のアブだった。

先ほどは右手側だけだった竹林が、ここの一区画は両サイド竹林になっていて壮観だった。

中央の池は見る場所によって全く違う表情を見せてくれる、施設側がそうなるように各種の植木等を配置しているからだろう。

そうそう、先ほど気になっていた植物の名称が、ここに名札で書かれていた。
オカメザサと言うらしい。

ベンチが複数配置された休憩スペース。

ここでもタバコを吸おうとする...(以下略)

能楽堂からは大分離れたのが分かる。
これで一周しさあ帰ろうと言う所でトイレに行きたくなったのだけれど、MAPを見たら入り口付近にもトイレが設置されていたのでそちらに行ってから苑を後にした。
平日と言う事もあって苑内にはスタッフの方以外には私達しかおらず貸し切り状態だったのもあってとても贅沢な時間を過ごせた。
あとがき

こういう市や県が運営しているような施設は民間がやっているアミューズメント施設とは違い利益追求を目的とはしていない事が殆ど。
なので入場料に対しての満足度が高い事が非常に多く、そういう所に私はとても魅力を感じている。
コレの真逆が推し活系のイベントとかコラボカフェとかだと私は思う。
もしも仕事や人生に疲れたならば平日昼間にコチラの施設を訪れ、心行くまで緑を眺めてぼーっと過ごすなんてのも良いかもしれない。
その為ならば例え会社をずる休みしても私は良いと思う。
花田苑の施設情報
店名 | 花田苑 |
住所 | 〒343-0015 埼玉県越谷市花田六丁目6番地2 |
電話番号 | 048-962-6999 |
営業時間 | 【4月1日~9月30日】 午前9時~午後5時 ※土・日・祝日は午後7時まで(茶室を除く) 【10月1日~3月31日】 午前9時~午後4時 |
HP | https://hanataen.kosi-kanri.com/ |